file a lawsuitは訴訟を起こすといった意味で、ニュースでも頻出の表現です。正確には裁判を開始するための書類を提出する作業を意味しています。同じような意味で「sue」があり、場合によっては置き換えても意味は同じです。「(so)sue me」は「だったら訴えてみろよ」といった皮肉めいた相手への表現として存在しています。
file a lawsuitの意味と使い方
file a lawsuitは「告訴する」「訴訟を起こす」という意味です。裁判所に書類を提出することで、誰かを訴える正式な手続きを開始することを表します。
againstの後に訴訟を起こした相手、forの後に訴訟の理由が入ります。
She filed a lawsuit against the government.
彼女は政府に対して訴訟を起こした。
He filed a lawsuit against the government for violating his rights.
彼の権利を侵害しているとして、彼は政府を訴えた。
She filed a lawsuit against her former employer.
彼女は元従業員に対して訴訟を起こした。
At the beginning of 2021 two California residents filed a lawsuit against major sandwich chain Subway.
2021年の初め、2人のカリフォルニアの住人が、大手サンドウィッチチェーンの「サブウェイ」を訴えた。
file a lawsuitとsueの違い
file a lawsuitは訴訟を「開始すること」「手続きの始まり」を表すため、裁判を行っている間はfile a lawsuitは通常は過去形で使われます。
以下の2つの文章の意味はイコールになります。
She is suing the government.
彼女は政府を訴えている。
She filed a lawsuit against the government.
彼女は政府に対して訴訟を起こした。
裁判所を始める行為(裁判所に書類を提出する行為)そのものは継続した動作ではないので、現在進行形にする機会が少ないです。
裁判前と裁判後ではsueとfile a lawsuitの置き換えは可能です。
He is going to sue the company.
= He is going to file a lawsuit against the company.
彼はその会社を訴える予定だ。
She sued her ex-husband in 1989.
= She filed a lawsuit against her husband in 1989.
彼女は1989年に元夫を訴えた。
怒りの言葉としてのsue
「sue」はとても短くて便利な単語であるため、特に怒りや脅しの場合に使われることが多いです。
◎ If you don’t return my money, I’ll sue!
お金を返さなければ訴えるぞ!
○ If you don’t return my money, I’ll file a lawsuit!
(これでも問題ありません)
次の項目とも関連しますが。「file a lawsuit」でも問題ありませんが、怒ったときにぱっとでる言葉としては「sue」が便利だという話です。
(so)sue me
sueは「~を訴える」ですが、(so)sue meは「だったら訴えてみろよ」といった皮肉めいた言い方です。
「私のやったことが気に入らないならば、訴えてみろよ」という感じで、ポイントとしては、話者はあまり他の人の意見を聞く気がないという点です。
調べてみると、訴訟大国のアメリカっぽい表現であり、アメリカ人っぽい態度を表した表現になるそうです。
日本語に訳すとちょっと違和感がありますが以下のように使います。
A:I told you to clean under the sink!
シンクの下を洗ってっていったでしょ!
B:Sue me for not remembering all of the 100 things you told me to do.
あなたがやれといった100のことを全部覚えていなかったことで訴えてみたら。
A:You’re dating Sheena?! She has a purple mohawk.
シーナと付き合ってるの? 彼女は紫のモヒカン頭だよ。
B:So sue me, I like punk rock women.
だったら訴えたら。俺はパンクな女の人が好きなんだよ。
Sosumi sound
iPhoneやMacでおなじみのアップルコンピューターは、かつてビートルズなどの音楽権利を持つ同名のアップル社と名前の権利を巡って争っていました。
その中でアップルコンピューターは「音楽事業に進出しない」という取り決めが交わされますが、コンピューターのビープ音を作った時に「曲を作ってる」とクレームが入ったそうです。
そこで皮肉っぽく、この音に「sosumi」という名前をつけて、これは日本語だと説明した逸話があります。「sosumi」とは「(so)sue me」のことです。
How A Lawsuit Inspired Apple’s Most Iconic Sounds(YouTube)
Mac伝統のシステムサウンド「Sosumi」の作者がその名の由来を語る動画(Daily News Agency)
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